【片麻痺】手の重要な役割

上肢

こんにちは。
作業療法士のブログ、ふじいろブログです。


運動麻痺の手のリハビリでは、物が掴めたり、操作出来るようになった時に、麻痺手の回復を実感できる方が多いように感じます。

ご飯を食べれるようになった、服が着れるようになったというADL(日常生活動作)の改善も、手の動きの改善を実感できる指標ですよね。


しかし手には回復しているのにも関わらず、見過ごしてしまうようなポイントが他にもあります。


実は手にとって最も重要な役割は、物を掴んだり操作する事ではないと言われています。

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手の役割

手の役割は、重要な順に下記のものがあると言われています。

①バランスをとる


②身体を支える・保護する

③知覚探索(周りの情報収集)

④物品操作

⑤コスメティック(見た目)

①バランスをとる

人体のバランスは、よく天秤やヤジロベエに例えられます。

両腕が左右の端にあり、コントロールしていることで、身体を真ん中に保つ事ができます。


「身体を動かす時にバランスをとる為にちょっと麻痺手が動く」
実は、これが一番手にとって重要と言われています。


また人間は何かしようとする時、動く方向に向かって一番最初に動くのが手です。


そういった動きを先導するような反応が人間の手には備わっていますが、これもバランス機能の一つと言って良いのではないでしょうか。

②身体を支える・保護する

倒れそうになった時、支える事が出来るのが、手の重要な役割でしょう。

立っていたり、歩いたりする時に手が出る出ないでは、安全性が違います。

③知覚探索

周りを触り、自分の身体の置かれている環境を理解する為に手は使われます。

昆虫で言うところの触覚のような役割です。

また周りの物を識別する時も手が使われます。

④物品操作

上に3つあって、やっと物品操作です。

スプーンをもつ、コップをとる、鉛筆で書くなどの事で、間違いないなく重要な機能です。

⑤コスメティック(見た目)

最後はコスメティック、見た目の部分です。
社会生活をしていく上で、重要な部分ですね。


特に人前に出て話したりする時は、精神的な緊張から麻痺側の手が強張って曲がってくる事があります。


麻痺のある有名人が、メディアの前で話すときには、ポケットに麻痺手を入れて立ったり、テーブルの上に両腕を組んで肘から下の腕を置いたりしています。

手の状態は全身の姿勢に影響し、見た目の印象を左右します。

改善を感じませんか?

④の物品操作、これが出来ない場面で麻痺手の不自由さを意識する事が多いと考えます。

しかし上記の①~③は無意識的なもので、これが出来ないと生活上で常に付きまとう、何とも言えない動きにくさ、気持ちの悪さを感じ、疲労のしやすさにも繋がると思います。


リハビリ士が「動きが良くなった」と言っているのは、この①~③の無意識の領域の動きを診て言っている事が多いです。


片麻痺となった時と、今を比べて見て下さい。


生活動作の中で昔より力が抜けていて、バランスを取る時にちょっと手が動いたりしていませんか?


それは身体のバランスをとるという、手の一番大切な役割が改善されている証拠です。


良くなった自分を誉めて、前向きな気持ちで日々の生活をアクティブに過ごして行きましょう。

参考文献:

疾患別作業療法における上肢機能アプローチ [ 山本伸一 ]

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